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読みもの / コレクションの物語

バッグにつけなかったピン

この創作では、ミナが馴染みのピンを青いしずくと交換し、そのそばに思い出の場所を見つけます。

花の間で眠るピカチュウの丸いエナメルピン

机の上の二つのピン

雨で近所の交換会はホールに移った。入口のバケツに傘のしずくが落ち、誰かが来るたびに紙の札が風でめくれた。ミナは予備の留め具で札を押さえた。

布の上には、花の間で眠る黄色いキャラクターのピン。家のボードにも同じものがある。向かいのイーライは青いエナメルのしずくを置き、縁が光るまで回した。

「ぴったりの日に持ってきたね」とミナ。イーライは入口のバケツを見て笑った。交換したあとも人が帰るまで話し、帰り際に札の裏の紙切れに傘を描いて差し出した。

バッグの空いている場所

家でしずくをバッグに当てると、二つのピンの隙間に収まった。留め具に手を伸ばしたとき、鍵の横の紙が目に入った。バッグにつけたら、絵はどこに置こう。

二つをボードに持っていき、大きなピンの列の下にしずくを留めた。傘の絵を額の角に挟むと、鉛筆の柄がしずくに触れそうだった。

雨の午後に付けたラベル

数週間後、友人に絵のことを聞かれた。最初にバケツ、次に札をめくった風が浮かんだ。どのピンを渡したかは少し考えてから思い出した。

細い紙にイーライの名前と日付を書いた。翌朝バッグを取るとき、親指で空いた場所をなぞった。帰ってボードの下に置くと、小さな傘はまだそこにいた。